玉藻丸
(たまもまる)


 姉妹船は兒嶋丸。当時としては珍しい白色の船体に黒の防舷材。煙突 は黄色に赤文字。瀬戸内海航路の中では注目を浴びる設備をもっていた。例えば、船 内電灯・立って歩ける客室・売店(メニューが、ビール・ビフテキ・フライ等・・) である。その他、内装は1等客室がサロン風で、嵐山渡月橋の花見姿を、 2等客室には那須与一の扇の的と琴平高灯篭のビロード織りの額を飾っていた。2隻は双姉妹船であるが、 相違点を挙げると、ブリッジ正面の窓の下にフレームがあるのが兒嶋丸、ないのが玉藻丸である。
用途客船
就航明治36年3月18日
旅客定員就航時146名(1等室12名、
2等室36名、3等室98名)
終航時328名
(2等室38名、3等室290名)
総トン数223.5t
全長120ft
19.5ft
深さ9.78ft
純トン数120.6t
主機械レシプロ
出力378ps
試運転速力10.69kt
製造所長崎三菱造船所
起工明治35年8月11日
進水明治36年1月24日
竣工明治36年3月12日
終航大正12年6月26日

兒嶋丸
(こじままる)


 玉藻丸の姉妹船。外観上の相違点は、ブリッジ正面窓の下にあるフレー ムの有無である。また、内装は、1等客室の飾りが花(洋画)になっていた。
用途客船
就航明治36年3月18日
旅客定員就航時146名(1等室12名、
2等室36名、3等室98名)
終航時355名
(2等室39名、3等室316名)
総トン数223.5t
全長120ft
19.5ft
深さ9.78ft
純トン数120.6t
主機械レシプロ
出力354ps
試運転速力10.65kt
製造所長崎三菱造船所
起工明治35年8月11日
進水明治36年1月24日
竣工明治36年3月12日
終航大正12年6月25日
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