連絡船用語辞典

〜船型編〜
玉藻丸型初代宇高連絡船。「玉藻丸」と「児嶋丸」が該当する。建造年月日・就航年月日は全く同じである。外観上の主な相違点はブリッジ正面の形状。
山陽丸型「玉藻丸型」の代替船。「山陽丸」と「南海丸」が該当する。運航の速さに定評があったが、石炭消費量については批評もあった。外観上の主な相違点は、煙突の長さ。
第一宇高丸型本航路初の自航式貨車航送船。「第一宇高丸」と「第二宇高丸」が該当する。主な相違点はブリッジ周辺の形状。
関門丸型かつて関門海峡で活躍していた連絡船である。「第一〜第五関門丸」が該当する。現役中は「外輪船」と呼ばれて親しまれた。細分化すれば「第一・第二」「第三・第四」「第五」に分類できる。
紫雲丸型戦後に建造された貨客型連絡船。「紫雲丸(後に「瀬戸丸」と改名)」「眉山丸」「鷲羽丸」が該当する。前部マストと中甲板開口部は2度の変更が施されている。主な相違点は後部マストの形状。
伊予丸型本航路の最後を担った貨客型連絡船。「伊予丸」「土佐丸」「阿波丸」「(2代目)讃岐丸」が該当する。機能重視の特異な船型には賛否両論があった。主な相違点は外装色。
ホーバークラフト本航路では、終始三井造船製の「MV-PP5」を使用していた。「かもめ」「とびうお」と初期の予備艇「はくちょう」が該当。
一匹狼型現役中、姉妹船なしで運航した連絡船。「第三宇高丸」と「(初代)讃岐丸」が挙げられる。但し、「讃岐丸」は当初「第四宇高丸」として計画があった為、外観上は多少似ている部分もある。
水島丸就航前半は「玉藻丸型」、後半は「山陽丸型」に分類される。その為、何度となく改造工事が施され、年代別に写真を見るとその変容ぶりに驚かされる。宇高航路では、就航期間が最も長い船である。




〜桟橋編〜
バース「拠点地」の意。船舶関係においては「岸壁」にあたる。宇野・高松共に陸地から手前側が第一バース、奥側が第二バースだった。高松側のみ、予備船を係留する第三バース(1番奥)があった。
防舷材船が接岸する際、岸壁との衝撃を和らげる為のクッションの役割を果たす。通常はゴム製だが国鉄連絡船の場合、鋼製(裏に水圧式のゴムクッション)だった。
ビット係船ロープを繋げる為の杭。
可動橋船に車両(貨車)を積み降ろしする際に使用される橋。塩の満干によって多少上下に動かすことができる。
乗船タラップ乗客が桟橋から乗下船する際に使用される橋。
特殊レール可動橋の先に取り付けられた、船内に貨車を積み込む為のレール。形状が爪型だった為、「爪レール」とも呼ばれた。
速度標識可動橋には、貨車を積み降ろしする際の速度制限があった。宇野・高松共に第一バースは6km/h、第二バースは4km/h。


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